Day17

ねんどのこと

アワユキコンにはイラストだけでなく「実写版」がいくつかある。ねんどでフィギュアにしたものたちだ。

その中でもひときわ存在感があると個人的に思っているのが「蛙嶋さん」。2年前(2011年)に福井のエンジニア福嶋さん(@omyu)からのご依頼で制作した(報酬として初物タグ付き越前がにとせこがにをいただいた。蛙で蟹を釣った世にも珍しい事例)。蛙嶋さんは、ニコ生とプリンをこよなく愛するエンジニアという設定のカエルだ。

ふと思い立って、納品前に撮った写真を久しぶりに見返したら、自分でもすっかり忘れていたものを発見した。

プリン(ねんど)に座り、プリン(実物)と対談する蛙嶋さん。たまたまプリンがあったのか、このためにプリンを買ったのか、まったく記憶がない。この後おいしくいただいたことだけは間違いないと思う。

こうやってリアルな風景とコラボレーションできるのが、ねんどで実体化することのひとつよいところ。単純に見て触れて愛でられる以上の楽しみどころがある。どんな角度からでも見たり撮ったりできるのは、平面なイラストには簡単にできないことなのだ。

限られたアングルしかない平面のイラストから立体を起こすので、そのぶん頭は使うけれど、2Dから3Dへ1本軸を追加された成果物の活動領域は格段に広がるのだから、おもしろい。

ねんどにする前に描いた元絵も既に懐かしい。これ1枚からねんどの蛙嶋さんが生まれた。

ちなみに依頼主の福嶋さん、実際にお会いしたのは4年前のいちどきりである。ご本人に再会するよりも先に、2013年は奥様にお会いできてしまったおもしろい年だった。ドナドナされた蛙嶋さんもご家族で愛でていただけていることが分かり、とてもうれしい。